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変化を先回りして学校教育を支える



 LEAP DAY(リープデイ)は沖縄の学生を対象とした人財育成プログラム『Ryukyufrogs』の成果発表の場として2012年から始まり、2017年より那覇市で開催される総合的なカンファレンスイベントとなりました。今年度(LEAP DAY2023)は、教育・人財育成をテーマに12月16日-17日の2日間開催いたします。

 今年のLEAP DAYのテーマ「変えたくない未来、変わる未来」では、一人一人が未来に残したい大切なことや、現状を変化させるために今変えたいことを皆さんと一緒に考えていきたいという思いで今年のコンセプトが決まりました。

社会が目まぐるしく変化する今日において、時代の変化に合わせて改めて日本の未来について考える機会は、皆さんにとっても様々な気づきや学びをもたらしてくれることでしょう。

 今回の記事ではそういったLEAP DAYの思いに共感し、支援をしてくださっている株式会社ベネッセコーポレーション様の取り組みについてご紹介いたします。













株式会社ベネッセコーポレーション エリア事業推進本部 九州支社  学校事業責任者 高月 淳芳さん

 

ーーまず、経歴も含めて自己紹介をお願いします。

 はい、ベネッセコーポレーション九州支社で、高校の領域の責任者をしています、高月と申します。

 生まれは岡山県の本当に小さい田舎の町で、高校までは地元にいました。英語が好きだったのと東京への憧れもあり、東京の大学へ進学しました。在学中に1年間アメリカのサンフランシスコに語学留学に行きました。そこで語学だけでなくいろんな人との出会いがあったり、異文化に触れたりしながらすごく成長したと思います。

 大学卒業後の2007年にベネッセコーポレーションに入社しました。最初は本社のある岡山で営業として配属になりました。その後、東京に異動して、商品本部や営業本部などを経験し、2020年4月に 九州支社に異動してきて、今年で4年目になります。今は支社の責任者として九州・沖縄地区の高校支援に取り組んでいます。


ーーなぜベネッセさんに入社しようと思ったんですか?

 やっぱり教育に関心があった、これが大前提ですね。高校の時は 英語の教員になりたくて、一応英語の教員免許は持ってるんです。

 でも、留学に行ったこともあり、途中から英語の先生というよりも教育を広い視点で見れるといいなっていう思考に変わったというか、英語を使う仕事をしたいなっていう思考に変わって。教員としてよりも、社会人として民間企業に勤めてビジネススキルとかを身に着けたいなという想いもありましたね。

 そんなときに、会社の説明会でいろいろ話を聞いてこの仕事がすごく魅力的に見えて、やってみたいなって思い入社を決めました。


ーーベネッさんに入社される前から教育に関心があったとのことですが、 その時と今とでは教育に対する思いは変わりましたか?

 入社したのは今から17年前ですが、根幹はブレてないんじゃないかなと思いますね。当時は教育に対して広く影響を与えられるような仕事をしたいと思っていましたが、今それはできているのかなと思います。今で言うと九州・沖縄地区が担当ですから、九州・沖縄地区の学校だったり保護者だったり生徒だったり地域であったりと密接に関わりながら課題解決に向かっていく。それを時にデータを使ったりとか、我々が持ってる情報を使ったりしながら影響力を及ぼすことができてるという意味ではやれてる気はします。

 あとは、自分が受けてきた「教育」を振り返ると、教育=勉強ってイメージだったと思うんです。テストで点数を取ったり、いい大学に行くとかですね。昔は、今よりそれが重要視されていたってのもあると思います。


 でも会社に入っていろんな先生やいろんな人と接していると、勉強・学力っていうのはベースとしてありながらも、最後は人間教育なんだなって思うようになりました。例えば、インフォメーションギャップがあると、人の不和って生まれてきますよね。相手を理解する広い懐であったり、分かり合う心って教育を通じて培われていくものだと思うんです。それが確立されていくことで、人とのコミュニケーションが円滑になったりとか、社会課題の解決に繋がったり、ひいては世界の平和に繋がったりするって思うようになりました。教育ってすごく幅が広くて、いろんな教育の形があるし、教育って本当に無限だなって感じるようになったっていうのもあります。



ーー英語の先生を目指された時期もあるとのことでしたが、高月さんの理想とする教育像はあったりしますか?

 学校の先生って、自分の持ってるクラスの40人を変えていくっていうお仕事だと思うんです。それはそれで尊い仕事なんですけど、目の前の生徒の変化というよりも、 世の中の教育を変えたい!まで言うとちょっと大げさかもしれませんけど、大きな視点で教育に携わっていきたいと思っています。

 ベネッセはデータを強みにしていますので、いろんなデータを使って、説得力を持って伝えられるので影響力を与えられる範囲が広いと思うんです。学校の中だけじゃなく学校外の、例えば地域全体まで広がる可能性が秘められてるなっていうのはありますね。ベネッセっていう看板を借りていろいろやりたいことができるっていうのは強みですし、いろんな可能性があるので、チャレンジしてみたいなって思います。


ーーありがとうございます。今後、何か挑戦しようと思っていることはありますか?

 そうですね、今、目の前でやろうとしてることをお伝えすると、学校で定期試験をなくそうっていう動きが広がってきてるんです。この動きの背景にあるものが、去年から始まった新課程によって評価観ががらっと変わったことです。それによって、中間とか期末で評価するのは実態と合わなくなってきているんです。


 これからの子どもたちのことを考えると、定期試験廃止っていうこと自体は、私はいいことだと思っています。その理由として、定期試験って言ってみれば一発勝負なんですよね。前の日に詰め込んで記憶したものが、その翌日のテストで発揮できれば点数取れちゃうんです。でも学びってそうじゃないですよね。本当の学びって日々見たもの、感じたもの、教室で習ったことをしっかりと自分の血肉として、 いつでも使えるようになることだと思うんです。だから、今回の評価観の転換をきっかけに、定期試験をなくそうっていう動きが進んでいるんです。

 この動きをベネッセの視点でお手伝いできたらいいなと思っています。こういう変化の時って、先生方はお困りになるので、そういう変化に対応できるようなサポートをしていきたいと思います。 むしろそういう変化の先回りをして、いい教育はどんどん九州・沖縄全体に広げていきたいと思っています。


 これからも多分いろんな変化が起きると思うんですけど、変化が起きて、それを後追いするんじゃなくって、変化を先回りして、なんなら我々から火をつけに行くくらいのスピードでいいものはどんどん広めていく役割を果たしていきたいと思います。


ーー最後になりますが、今年のLEAP DAYのテーマは「変えたくない未来、変わる未来」ですが、高月さんの人生において「変えたくないこと」「変わっていきたいこと」を教えていただけますか?

 変えたくないものっていうのは、自分の軸はしっかりと持っておきたいっていう点ですね。それが時にわがままだとか自己中心的だとか言われても、何か信念を持ってこれだけはってところは持っておかないと、これからの時代結構辛いんじゃないかなって。人の意見に振り回されない自分軸っていうのは大切なのかなと思ってますね。

 逆に変えたいものは、変えたくないものと表裏一体なんですけど、柔軟性ですね。自分軸って、周りがどうであれ、絶対揺るがないものだけど、一方で、それだけだとやっぱり人ってついてこないですし、変化に対応できないですよね。変化が起きてるのに、俺はこうだからって変わらないと当然変化にはついていけないですし、周りもそれについてこない。だから、状況を見ながら、時にその柔軟性を十二分に発揮していくっていうのは、今の時代、変化が大きいからこそ大切な観点なのかなと思います。


ーーありがとうございました。


 

LEAP DAY 2023は12月16-17日にくくる糸満で開催!


今年のLEAP DAYは、会場でリアル参加いただいた方には、全てのセッションにおいて登壇ゲストと相互コニュニケーションできる設計をしております。会場参加ならではの熱気を感じつつ、参加型でお楽しみください。


LEAP DAYへの参加は無料ですが、事前参加登録が必要となります。こちらから早めにご登録お願いいたします!




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